東京オリンピックでの札幌開催、そしてコロナの影響を受けた中で2年もの間、見送られてきていた北海道マラソン。
8月28日、実に3年ぶりに開催されることとなり、国内トップ選手や市民ランナーなど本当に沢山の参加がありました。
今大会は東京オリンピックのレガシーを取り入れたコース。
オリンピックのルートを取り入れた新コースとして蘇りました。
エントリー数は過去最多の2万1012人。
出場者数1万8290人。
完走者数も過去最多の1万6524人と制限時間が6時間に拡大されたこともあり(前回5時間だったものが6時間に変更)、多くのランナーが夏の札幌・北海道を楽しみ、ゴールが出来たのではないでしょうか。
ちなみに完走率は90.3%とのことです。
私自身もこの『夏のお祭りマラソン』を走り、目一杯楽しんできたのでレポートしたいと思います。
レース前日からすでに゛当日気分゛へ!それ程、大イベントな北海道マラソン
今回、私がこの北海道マラソンにエントリーをしたのは6月下旬。
一度エントリーが締め切られていたので、追加募集枠でのエントリーでした。
ちなみにRUNNET経由でのエントリーです。
元々は秋のフルマラソンを見据えていたのですが急遽、ずっと気になっていた北海道一の規模を誇るこのマラソン大会を走ることにしました。
道産子ランナーであればやはり『いつかは北海道マラソンを』というのが多分、少なからずあるのではないのかなと思います。
今年は陸連登録もし、7月にはハーフと30kmのレースを1本ずつ走りました。北海道マラソン対策としてレースを使った質の高い追い込み練習をこなし、当日を迎えることとなります。
今回ついに初マラソンとなつのですが、目指すは2時間50分を切るというところ。
サブエガと言われる領域に入ってみたいという目標を掲げ、精一杯頑張ることとします。
長距離遠征、そして前日の朝は意外と大忙し。
8月27日(土)
朝4時半に起床し、6時から最後の調整練習です。
ウォームアップ後、ガーミンのGPSを頼りに1kmのタイムトライアルを実施。
結果は3分01秒と、早朝にしてはまずまず。
学生の頃から前日の1kmタイムトライアルは、最後の刺激入れとして欠かさず行ってきていました。
今回はフルマラソンですので二日前にレースペースで2km、といった内容も考えたのですが、やはり昔から取り組んでいる形式でいくことに。
前日にT.Tなんてやって大丈夫なの?と言われそうですが、へっちゃらです。
実際、無酸素気味となって乳酸も溜まりますが全然大丈夫!
1kmですから、マラソンランナーにとっては短めの距離ですし練習を積んでいるランナーであればしっかり回復します。
その後、しっかりダウンジョグをし帰宅。
前日の走行距離:7.9km
シャワーを済ませ朝食ですが、ビーフシチューかけご飯大盛・納豆・バナナ。
炭水化物を多めに食べます。
なんやかんや朝から色々と考えながらだったため大忙しでした。
もう少し余裕を持った日程を考えたいです。
そして家族に見送られながら家を出発し、バスターミナルへ。
1年半前にリターンランナーとして走り始め、コロナ渦で大会開催がない中ずっとフルマラソンを夢見てきていました。
いよいよ自分にとっての物語の始まりです。
快適なバス車内で休息のひと時を過ごす
9時半に出発をし、はるばる先の彼方・札幌へ。
同じ北海道内とはいえ、ゆうに片道300kmもの距離があります。
バス車内はWi-Fiも完備されていて、暇があればスマホいじりが可能。
また車内空間も良いので静かに休めます。
朝からバタバタしていたため、しっかりと休息し身体も回復させることが出来ました。
受付会場は大通公園
札幌到着後、ホテルチェックイン前に先に受付を済ませておこうと大通公園へ。
物凄い人の数である。
瀬古利彦さんの姿も確認。
きっと他にも超有名な方が多数来られていたと思われます。
まだレースの前日にもかかわらず、既にお祭りムード。
そして受付をし、参加賞のTシャツをゲット!
会場内はランニングメーカーやサプリメントメーカー、記念品販売など色々な出店ブースが立ち並んでいます。
ホテルでは再度、当日の日程を再確認。
今回宿泊した施設は会場から少し離れた場所となり、歩いて20分程。
荷物もかなりの量だったため、ホテルに着いた時には既にヘロヘロ状態です。
まずは受付でもらったプログラムを確認します。
自分のスタート位置はAブロック。
コース図やエントリー数の内訳なども載っています。
8月28日 AM8:30 北海道マラソン2022スタート!
夜、緊張のせいか上手に眠れませんでした。
ベッドに入って目を閉じてはいたものの、なぜか熟睡が出来ないまま朝を迎えます。
早朝のうちに軽く目覚めのジョグをしました。
流しも行ったので大体、トータル3.2kmのrunです。
会場入りすると、会場内は既に大勢のランナー
昨晩のうちに立てた計画通りに動いていたのですが、自分で考えている以上に早めの行動をしていた方が良かったと後悔。
なぜかと言うと、トイレの行列を見てしまったからです。
とりあえず着替えて荷物を預けますが、この時点で整列締め切り時間まで残り30分。
トイレの列に並びますが、全然進みません。
設置されているトイレは相当数の用意があったかと思いますが、それ以上に利用者数が多すぎるということですね。
結局、締め切り間際で諦めることになり、悔しいというか不安というべきなのか…。
トイレだけは本当に悔やまれるので、大型のマラソン大会の時は特に早めの行動を心がけるべきですね。
それと当日いざ現地入りして初めて知ったことなのですが、一般ランナーは会場内でウォーミングアップが出来ません。恐らくランナー同士の衝突や事故防止の絡みからなのでしょうが、アナウンスで禁止されていました。
いよいよスタート!1万8290人が一斉に動き出す
号砲とともに一斉にスタートしました。
こんなに大勢で走るレースなんて初めてのことで、驚きの連発です。
Aブロックの最後列辺りからのスタートでしたが、スタートライン通過まで18秒。
最初はなかなか進むことが出来ず、ゆっくりと走り出します。
スタート直後、テーマソングであるサカナクションの『多分、風。』がBGMで流れ始めます。
この曲、凄くレースとマッチしていて好きです。
曲を聴きながらノリノリ気分で前を追います。
途中、ゲストランナーのエリック・ワイナイナさんの姿も。
ススキノを通り抜け、中島公園を通過すると幌平橋。
この後少しまで上り区間となっています。
5km通過した後は下り気味となり、メンタル的に少し余裕が。
そして創成トンネルをくぐると10km地点。
このトンネル内、確実にGPSが暴れ出します。
後で見てみると物凄い場所までワープしていました。
5km:20分16秒
10km:39:34秒
15km:59分14秒
と、ここまでは順調で給水もこまめに用意されており、暑い中でも気持ち良く走れています。
そしてしばらくの間、集団で上手く風除けを作りながら力を温存。
単独で走る&先頭を走るというのは案外疲れるものです。
知る人ぞ知る、新川通
北海道マラソン名物(?)の新川通。
20km地点から大体37km地点までの、長い長い直線ですね。
景色も単調でランナー泣かせと聞いていましたが、いざ走ってみると意外とそうでもありません!
沿道での絶え間ない応援のお陰で、とても救われました。
きっと多くのランナーさんもそうであったかと思います。
ですが私自身はこの新川通で腹痛が出始めます…。
スタート前にトイレに行けなかったツケが回ってきたようです。
沿道にはトイレが設置されていますが、出来れば時間が勿体ないので使いたくない。
けど、痛い…ヤバい。
ですが少し我慢しているうちに腹痛も奇跡的に納まり、中断することなく走ることが出来ました。
20km:1時間18分31秒
25km:1時間37分37秒
やっぱり潜んでいた30kmの壁
マラソンは今回が初めてで、聞いてはいたけれど30km以降やはり失速気味となりました。
GPSの精度がイマイチな部分もあり見づらいのですが、ペースが落ちています。
この時に何を考えて走っていたのかと言うと、『もう二度と走りたくない!』ということです”(-“”-)”
マラソン、辛すぎる!!!などと思い知りながら走っていたのでした…(笑)
だけれども諦めるつもりは毛頭無し。
歯を食いしばってでも走り続けます。
30km通過:1時間57分35秒
35km通過:2時間18分36秒
諦めさえしなければサブエガいけそうだ!!
沿道の応援が本当に凄い!ゴールまで絶え間なく沢山の応援をもらいました。
35kmも過ぎるとあとは精神力が試される。
やるかやらないか。
勿論、やるしかないと突き進みます。
北大構内、初めて入りましたが自然が豊かです。
普通に散歩もしてみたい所でした。
40km通過:2時間40分39秒
北大を抜けると残すところ1km程度。
北海道庁前を走り、ひたすらゴールを目指します。
残す力もわずかとなりますが、完全燃焼したと胸を張ってゴールをしたい。
その思いで最後の力を振り絞り、フィニッシュを迎えます。
2時間49分21秒
何とか目標を達成出来て、本当に嬉しかったです。
ゴールしてみてわかった、フルマラソンに挑戦して良かったこと
フルマラソン、42.195km。
普段、運動とは縁がないという人からすると、途方もなく長い距離なんだと思います。
実際、練習を積んでいるランナーからしてみてもやはり長い。
長く、キツイし大変。自分との戦いが待ち受けている。
その戦いに負けることなくゴールをし、得るものが物凄く多かったです。
私には4人の子供がいるのですが、子供たちに頑張っている姿を見せてあげられたこと。
のちに息子も将来、北海道マラソンを走りたいと言うようになりました。
これ、父親として物凄く嬉しいことです。
そして自分自身、42.195kmという距離を走破することが出来、とても自信とすることが出来ました。
練習にも耐え、そしてマラソンを走り切った!とても自信となります。
ランニングを始めて本当に良かった!
まだまだありますが、きりがありません。
それくらいマラソンというのは人生に影響力のある、物凄いスポーツなんだなと感じます。
当初はこのレースで初マラソンを経験し、そのまま引退というシナリオだったのですが、実際はというとこの先も走り続けることとなります。
またマラソンに挑戦したいと思います!
思わずガッツポーズ。
完走メダルget!
ビール好きにはとても嬉しい。
マッサージコーナー発見!足腰をほぐしてもらい、凄く楽になりました。
帰り際、アイスクリームをペロリと。
レース後すぐに帰るのは大変だけど、翌日は仕事。
来た時と同様またバスで帰ります。
また来ます、札幌。
北海道マラソン(^^♪